2014年08月26日

テレビに出たにゃん! 3



↑NHKのドキュメント72時間に出た信州柴の老犬景正くんと
半身不随猫の歳三くんの現在の姿です。

お知らせで出るかも・・・と書いたのですが、
出ていました。でも、、あれ?主人公は病院のスタッフと
動物しゃなかったの?どうやら、飼い主が主役だったようです。
ん~・・・・、おかしいなぁ。
tomoのことはどうでも良かったのに・・・。
それにちょっと話しの流れが違う。。

歳三くん、頑張って歩いて、ソファーにのろうと努力して
良い映像を・・・と頑張っていたのに、、。
歳三くんの頑張りが・・・。歳三くんの迫真の演技がない。
吠え疲れしてダラダラの景正くんの顔のアップが・・・。
病気じゃないのに、とても具合悪そうにうつっているし、、、。

違うなぁ。・・・ということで、検索でこのブログに辿り着いた方に
NHKのドキュメント72時間【眠らぬ都会の動物病院】に出た
2匹の映像の説明を書きます。
この2匹をみて涙した方、その涙は・・・「えっ?」に変わるかも・・・。



では、簡単に2匹のプロフィールから書きます。

信州柴の老犬景正くんは長野県飯田市の保健所から
2013年1月4日に譲り受けました。2ちゃんねるの掲示板に
景正くんの画像がのったことがあります。
それは、2012年12月に飯田 飯田市上飯田の大平街道で、
一匹の犬が一週間以上も飼い主を待ち続という
ニュースがあり、その時に飯田保健所のHPで
景正くんをみた人が「老犬が・・」と書いて画像を
のせていました。その画像がコレです。↓
無題 - コピー





ニュースで話題になったワンちゃんよりなぜか
気になって気になって飼い主が現れることを祈っていたのですが、
飼い主は現れず・・・。保健所のHPから画像が消えたので
問い合わせると「老犬で排泄に問題があるため新しい飼い主は
難しいので処分が決まりました」と言われました。
それを聞いて電話を切ることができず、「飼います」といいました。
詳しくは景正くんのブログを読んでもらうとわかります。
犬も歩けば老いには負けぬ(2)認知症改善奮闘記/柴犬景正編

次に半身不随猫の歳三くんですが、このブログの最初の記事を
読むとわかりますが、2ちゃんねるではない別の掲示板に
保護した方がどうしてよいかわからず書き込んだのがきっかけです。
掲示板を通してドラマがありました。
安楽死されるかもしれないという時間のない中で
なんとかしなければと・・・・。
そして東京に連れてきてから病院へ行き入院させ、
検査をして手術になり・・・。
掲示板で心配してくれた方や応援してくれた方に
お礼をかね報告をして・・・。たくさんの方の応援と祈りがあり
歳三くんは歩けるようになりました。
東京に来て最初に診てもらった整形外科専門の病院では
手術をしても意味がないかもしれないと言われましたが、
日本動物医療センターの医師達が相談し、わずかな可能性に
かけようと手術に踏み切りました。歩ける保証はありませんでした。
でも、歩けるようになり動きすぎる歳三くんに困り
骨がズレてしまい2度目の手術をして今に至ります。

取材を受ける時、tomoの肥満体や顔が出ることを悩みましたが、
自分のことより、この2匹を救いたいと思った人達に
元気な姿をみて欲しくて取材を受けました。

あの日は猫の歳三くんの怪我の治療のために受診しました。
景正くんは少し落ち着いてきたところで
鍼と漢方薬を始め少したったので
血液検査をしてもらいに行きました。
景正くんがぐったりしていたのは採血で吠えて疲れたからです。
取材の人には血液検査の結果をみせたのですが、
見た目と違いどこも悪くありません。
老犬景正くんは脳の障害と関節など骨の痛みがあるだけで
あとはどこも悪くありません。血液検査の結果だけをみると
健康なのです。
よく病院でも寝たきりなの?とか、具合が悪いの?とか聞かれますが、
病院ではよく寝ているので寝ているだけと答えると苦笑いされます。
見た目はあんな感じなので誤解されることは多いです。

景正くんは右側に麻痺があります。
立ち上がれないのですが、、
支えれば歩けるので車椅子を買いました。
オーダーで作ってもらったのですが、大変でした。

ネットで映像をみましたが、tomoに子供ができないから
2匹を救ったような流れになっていますが、それは違います。
不育症の話しをしたのは「お子さんは?」と聞かれ、
子供がないから動物に医療費をかけられると思われたくなかったので
「子供はいません。流産が続いて治療中なんです。」といいました。
「不妊症ですか?」と聞かれたので「不妊症ではなく不育症です。」と
答えたことで取材の人から詳しく聞いても良いかと言われ
詳しく説明しました。映像では不妊と不育の違いのことろだけ
出ていましたが、もっと詳しく説明しています。
不育症はここ数年研究が進み少子化対策のひとつとして
不育症の治療の薬や検査の一部が保険適用になったため
不育外来が増えてきています。
それでも初診は受診まで3ヶ月待ちです。
tomoに子供ができない原因は血液が固まりやすいことで
栄養が胎児にいかなくなる病気だからです。
太っているのも原因かと医師に聞きましたが、
それは妊娠中毒などの原因になることで、
流産の原因ではないと言われました。
高齢であることも原因かと聞きましたが、それも違うそうです。
妊娠はするので年齢が原因ではないと。

それから、流産の時に心配していた犬は老犬の景正くんではなく
2012年に血管肉腫になり17歳で亡くなったペルくんという犬です。
ちゃんと前の犬が・・・と前置きをしたのですが、
そこを省かれてしまったので・・・話しが違っていました。

2匹を子供のように可愛がっているように思われがちなのですが、
2匹以外にもケヅメリクガメと三毛猫とフェレットとクサガメもいるので
可愛がっている暇はありません。

tomoは飼い主ではなく飼育係です。

取材の後に老犬景正くんと歳三くんが
うつるかどうかはわからないと言われました。
他の方にもインタビューしているので・・・と。
まさかあんなに長くうつるとは思っていませんでした。
それも、、歳三くんや景正くんではなくtomoが・・・。
それを知っていたら、話す内容は違っていたと思います。

取材は72時間の中でとった映像を編集して
30分弱にするわけですから、ある意味作り手の
意図に流れを持っていきやすいのかもしれません。

tomoが2匹をとおして視る人に伝えたかったことは
障害がある動物だからといって飼えないわけではないと
いうことと、飼ったら最期まで一緒にいて欲しいということです。
犬や猫も高齢になります。人間と同じように脳血管障害や
認知症にもなります。排泄だってうまくいかなくなります。
他の病気にもなりやすくなります。でもそれは全て老化が
原因です。足腰が弱くなる、身体が弱くなる・・・老化から
くるものが多いです。老化は病気ではありません。

純血種については、なりやすい病気というものがあります。
ほぼ遺伝子の問題です。その遺伝子の問題の原因は
ヒトが手を加えたことにあります。
古い遺伝子を持つ猫(純血種除く)や日本犬やサルーキなどは
ヒトが手を加えていない分、病気になりにくいです。
日本犬が認知症になりやすい原因は食生活だと言われています。
肉ではなく魚で生活してきた日本犬にとって
DHAは重要だと言われています。


“可愛いから飼う”がきっかけになったとしても
最期まで一緒にいることができないなら
飼わないで欲しいのです。どんな理由であれ
責任を持ち最期まで一緒にいてあげてください。
もし、飼っている動物より先に最期がくることが
わかったら、残された動物が安心して暮らせるよう
準備をしてください。
もし、動物を飼っていた家族が亡くなった時は
残された動物が懐かなくても時間をかけて
接すれば必ず懐きます。その時間がとれない時は
ネットの掲示板や動物病院やタウン誌で
里親を募集してください。もしくは保護団体に相談してみてください。
できる限りの努力をしてください。
ヒトに飼われていた生き物はヒトの存在により
生かされています。同じヒトとして飼われていた生き物の
責任をとるこも必要だと思います。
だから、tomoは景正くんを家族に迎えました。
ヒトが犯した過ちはヒトが償うべきです。


犬や猫を含む動物は可愛い存在ではありません。
彼らはちゃんと感情や知能があります。
人より優れた能力ももっています。

犬畜生という言葉や考え方は
人の社会をうまくコントロールするために
人より低い位置の存在をつくる表現として
うまれた言葉です。犬が人より優れている部分があることは
古い時代から知っていたのですから。。

命に貴賤はありません。

NHKのドキュメント72時間【眠らぬ都会の動物病院】をみて
どう感じたかは人それぞれですが、もし涙が出た方は
非日常ではなく日常なのだということだけはわかってください。

日本動物医療センターに来る人の多くは近くに住む人です。
他の病院からの紹介で来る人もいます。
あの取材の間に地域猫を連れてきた人はいなかったようですが、
地域猫を治療につれてきている人が結構います。
都心部には地域猫はいますが、野良猫はいません。
地域猫として同じ地区に住む猫を地域の人々が
同じ住人として支えています。
それは、住宅事情が関係しています。ペットを飼えるマンションや
アパートは少ないですから、動物を飼っている人の多くは戸建てです。
戸建てに住む人は人口の割合から考えてもとても少ないです。
都心部に家を買い住んでいる人は実際は少ないです。
こういう環境の中で一緒に住む動物や地域に住む動物を
大切にするのは自然な流れです。

ハムスターを飼っていた少年にとって
ハムスターの存在は犬や猫と同じくらい大きな存在です。
ペット不可のアパートやマンションで飼われているのは
小動物がほとんどです。そんな小動物の存在もやはり家族です。
彼にとってハムスターの死はとても辛いことだと思います。
小さな命でもたった2年の命でも彼にとっては家族ですから。

以前、『チョモランマちゃん』という名前が診察待ちの
掲示板に表示されていました。犬の名前なのか猫なのかと
呼ばれるのを楽しみにしていたら、なんとハムスターでした。
飼い主さんは20代の女性です。小さなケースを抱え
診察室に入っていきました。そして出てきた時は悲しい顔をしていました。
小さな身体に大きな名前。
小さなハムスターの存在はとても大きいのだとわかりました。




<動物病院について>

日本動物医療センターの医療費ですが、
再診料は1350円です。
例えば、簡単な消毒だけの傷の手当てなどは
処置料が1300円です。でも、傷口を切って縫って
消毒してとなると5200円かかります。
あとは処方されるお薬により値段が加算されます。
高いかというと3割負担の人間の医療費からすれば
高く感じますが、人間の医療費が全部自己負担と思えば
その割合は同じです。
総合病院とクリニックの医療費の違い的な価格の
差があるだけです。
獣医師が多い分、医師同士で話し合うことも多いです。
老犬景正くんのお薬の相談の時に獣医師達が
調べてくれました。前の犬のペルくんの時も
主治医が悩んで他の獣医師と相談して治療を決めていました。
若い先生が多いので考え方も新しいです。
経験が浅い分、検査が多いともいえますが、
人間の医療同様に確実に裏付けをとり治療をすると
いうやりかたで安心する人には良い病院といえます。
一般的な血液検査であれば結果はすぐにでます。
インフォームドコンセントもしっかりしているので
丁寧に説明し、わからないことは聞きやすい雰囲気でもあります。

インフォームドコンセントについてですが、
病院側にその姿勢があっても受ける患者側に
まったく知識がないとインフォームドコンセントは成り立ちません。
それをカバーできるだけの“ わかりやすい説明 ”を医師は
する必要があるのですが、この部分については獣医師の経験や
性格やコミュニケーション能力により差があります。
獣医師の数の分だけ診察に差が出るのは人間の病院と同じです。
人間の病院同様、ヒトとヒトですから合う合わないもあります。
人間の病院と違うのは受診する動物と獣医師の相性も
あるので、それは飼い主が様子をみてどうするか
決めるしかありません。獣医師が多い分、違う曜日、
違う時間に受診し様々な先生に診てもらい決める
こともできます。

どの動物病院でもいえることなのですが、
人間より医療費は高いです。
犬や猫の医療保険に入っている方は増えましたが、
入ってない方がほとんどです。
ちなみに老犬景正くんは1年半前に譲り受けた時すでに
老犬なので保険には入っていません。
半身不随猫の歳三くんも譲り受けすぐ手術したので
保険には入っていません。うちの動物はみんな
保険には入っていません。保険に入れそうな動物は
入れようかと悩んでいますが、今までかかった医療費は
全て自己負担です。資産家でもなければ、お金持ちでもありません。

歳三くんの手術代など医療費は73万円かかりました。
分割にして払いました。分割といっても4回払いです。
tomoの貯金は50万円しかなかったので、それを全部使い
残りはdaiのボーナスと毎月の給与から払いました。
今だに貧乏生活です。


取材を受けた日にtomoが来ていた服は全て1000円以下です。
Tシャツ680円、ピンクのパーカー700円、スカート800円、
レギンス500円です。

動物病院に行くのを躊躇したら、
電話で簡単に動物の様子を伝えどのくらい医療費がかかるか
単純計算で教えてもらうと良いです。
そして、受診し検査や投薬をすすめられたら、
「いくらかかりますか?」と聞きましょう。
人間の病院とは違いますから、料金はわかります。
予防接種も同じです。金額は決まっています。
そして、金額を聞いたら、予算をいい、
その予算内でできる治療をしてもらえるよう相談してみてください。
tomoはお金がないので獣医師にはハッキリお金がないといいます。
獣医師も手術代や車椅子代にお金がかかっているのを
わかって最低限の治療にしてくれます。
もし、予算やお金がないことをいっても相談にのってくれない時は
その病院は諦めましょう。都内にも裕福な人しか相手にしない
動物病院はあります。
日本動物医療センターより医療費のかからないクリニックもあります。
医療費がかからないクリニックにはそれなりの理由があります。
悪い意味ではありません。例えば、クリニックが自宅と一緒で
家賃がかからないや、機材が古いなどです。

動物病院は人でいうと自由診療です。


kage_masa at 21:56コメント(2)トラックバック(0) | 動物病院 | 信州柴の老犬景正くん 

トラックバックURL

コメント一欄

1. Posted by ななママ   2014年09月04日 12:19
テレビの取材受けてたのですね。連絡くだされば観てたのに。再放送があればいいな。
取材する側とされる側との相違があるとなんだか歯がゆいですね。
なんだか今回の取材は知って欲しい事が伝わらなかった!?ような…

でもこのTVを観て悩んでる人、躊躇してる人を一人でも多く救われたと思いますよ。
2. Posted by tomo   2014年09月04日 18:03
3 ななママ  さま

ご訪問とコメント、ありがとうございます。
テレビの取材は受けていたのですが、
このブログのお知らせでも書いたように
“ 出るかもしれない ”だったので
景正のブログとこのブログを訪れた方が
知れば良いかなぁって思っていたので
お知らせはしませんでした。
どんなふうにうつるかもわからなくて・・・。

私の勘違いで主役が飼い主とは知らずに
インタビューに答えたので・・・・。
なんだか後味は悪いです。

ただ、一応景正が高齢で捨てられたことを
みていた方が考えたようなので
それだけでも伝わり良かったです。

私なりの『殺処分0活動』なんです。

動画ですが、ネットで『ドキュメント72時間
動物病院 』や『眠らぬ都会の動物病院』と
検索すると出てきます。
再放送は終わったようなので、ネットで探して
みるしかありません。
私はネットでみました。

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
歳三プロフィール
2014年2月20日に岐阜県美濃市で交通事故に遭い、意識不明の重体となるも保護され、搬送先の病院で手厚い治療を受け、一命を取り留める。保護者が里親募集をするもなかなかみつからず安楽死寸前のところでtomoが里親になると名乗り出たため命拾いをする。岐阜から東京に移り、すぐに入院となり腰と左後脚の手術をし、自力歩行が可能になるが、自力排泄はできず、圧迫排尿にて排泄をしていたが、2018年4月19日に高熱を出したのをきっかけに腎盂腎炎になり腎機能悪化により5月5日に余命宣告(2~6ヶ月)を受ける。